平成27年5月25日
田舎の田んぼの中の道を車で走っていた。見渡す限り麦の田んぼだ。昔は、農家は米と麦で生計を立てていたので、今頃になると田んぼは麦ばかりだった。でも最近では、この時期麦の田んぼを見ることはあまりなかった。刈り取られた田んぼもあるが、まだそうでない田んぼが圧倒的に多い。まだ梅雨入りは先の風が麦の穂を波打たせている。
車を路端に止めて外に出た。風が体全体を通り抜けて気持ちいい。土の匂いまで運んできているようだ。
小学校に入る前か、入った後かははっきりしないが、刈り取られた後の麦の茎を穴に通し小さい籠をよく作ったものだ。
ひとまわりひとまわりづつ出来ていく籠をみながら、女の子も籠を黙って作っている。二人とも出来上がった籠を持って、野イチゴのあるところまで手をつないで走った。野イチゴは甘かった。摘んだ野イチゴは小さい籠からこぼれそうだ。
いつの間にか、西の空は夕焼けに染まっていた。
『大人になったら、結婚しようね』・・女の子は恥ずかしそうに帰る家の方に走って行った。
なにか言うのも間にあわなかったが、女の子と二人の秘密がひとつできたと嬉しかった。
その同級生の女の子は、二十歳ちょっとで故郷の町はずれのうどん屋さんに嫁いだ。
今では、もう引退して孫の面倒でもみていることだろう。
真っ赤な大きな太陽が沈みかけている。一日の疲れを癒すように穏やかだ。
これからも、みんな幸せでありますように。
平成27年3月30日
来月の半ばに、福岡県知事と県会議員の選挙がある。
いつからになるのかわからないが、投票権が現在の「20歳以上」から「18歳以上」になるという。
どんなに体が大きく頼もしくなっても、どんなに美しい晴れ着が似合うようになっても、それだけでは大人とは言えない。
他人に自分と同じすばらしさを認め、自分に他人と同じ醜さを認め、どんな権威にも惑わされず自分の意見があり、とらわれることのない純粋な魂を持ち続け、今あるものをどう作り変えようとするのか。
・・・大人ってなんだろう。
「10代はまだ子供」という大人の意見に言い返そうとしない若者も少ないかも知れない。
「あれが大人のする事か」と絶句したくなる事件もあまりに多過ぎる。
「大人」ももっと、若者が憧れる「大人」になって、日本全体が本当の意味での「大人」になるべきなのかも知れない。
平成27年1月22日
『今日も一日、何もなく無事に過ごせたよ』
素晴らしいことです。なかなか出来ない事です。
平穏である事が、幸せの原点なのかも知れません。
しかし、それだけでいいのでしょうか。
昨日より今日、今日より明日と一歩前進したいと思う時、
ちょっと何か足りない気はしませんか。
生活の面でも仕事の面でも、もうひとつ自分にささやかでもいいから、
ちょっとのプレッシャーをかけてみませんか。
今日と同じ明日でもいいのですが、もっと良くなりたい、もっとこうありたいと思う時、
普段よりエネルギーが要ります。
しかし、変えるのはあなた、変わるのもあなたなのです。
自分自身にプレッシャーをかけ、前進するエネルギーを湧き起こしてみようではありませんか。
明日の自分を自信を持って話せる今日でありたいものです。
平成26年8月15日
69回目の終戦記念日となる今日、全国戦没者追悼式が開かれた。
新聞記事によると、先の戦争で犠牲になった数は350万人にのぼるという。
今回の式典参加遺族5000人の内、戦没者の妻が19人、戦没者の父母は
4年連続0という。遺族の高齢化が進み、戦争の痛ましさを伝える人も減り、益々の風化が恐ろしい。
思えば、私の亡き父は、終戦まで北九州若松の高塔山での高射砲部隊だったと生前聞いた。
父も多くは話す事もなく、私もあまり聞く事もなかったが、八幡製鉄所を攻撃に来るB-29を
地上から迎撃する任務だったそうだ。
ただ、高い高度で飛行する米軍機までは砲弾は一度も届く事がなかったと聞いた記憶がある。
8月8日には八幡は空襲で焼け野原になった。
その八幡製鉄所に終戦後生まれの私が就職出来たのも何かの運命を感じる。
私は今、先の戦争のきっかけを云々する知識も持ち合わせていず、何の判断もできないが、
その当時の国家としての当然の『常識となりゆき』だったのだろうか。
8人の孫が成人になる頃の世の中はどんな世の中なのだろうか。
平和な世の中であって欲しいと心から願わずにはおれない。
時の政権の『常識となりゆき』で悲しい世の中になってはならない。
69回目の終戦記念日に思う。
平成26年7月1日
あなたの子供に生まれてよかった
これまで健康で 食べるだけには困らなかった
あなたと一緒になれてよかった
幸せを数える指が足りなくなりそうです
辛い事もあなたとだから乗り越えてこれた
そして 多くの仲間が癒してくれる
階段二段上がりが出来なくなったこれからが
人生の味に深みが出るのです
気負わず焦らず 自分好みの味付けをしよう